健康診断は業務時間外で問題ないのか
社員の健康管理として定期健康診断を受けさせるのは企業の義務です。
派遣社員も例外ではなく、派遣会社は派遣社員に定期健康診断を1年に1回、受けさせる義務があります。
派遣会社の場合『有休を使っていくように』『仕事が休みの日に行くように』言われることがほとんどです。
企業に強制的に行くように言われる健康診断ですが、無給でも問題ないのでしょうか。
健康診断は無給で問題ない
健康診断にかかる費用は企業が負担するとされています。
しかしながら、法的には健康診断を受けるのにかかる交通費や賃金を企業が支払う義務はないとされています。
ただし、『賃金を支払うことが望ましい』とされています。
実際に、正社員を雇っている会社は業務時間内に社員に健康診断を受けさせていることがほとんどです。
しかしながら派遣会社のほとんどが、法律で定められている最低限の社会保障・福利厚生しかありませんので、健康診断を業務時間内に受けさせてくれる会社は聞いたことがありません。
派遣社員で働く以上は、年に1回無給で健康診断を受ける覚悟は必要になるでしょう。
同一賃金同一労働で変わる?
2020年4月1日より同一賃金同一労働は始まります。
『同じ仕事をさせるなら、正社員と非正規社員関係なしに同じ給料を払いなさい、同じ待遇にしなさい』という法律ができます。
所属する派遣会社が派遣先均等・均衡方式を選択している場合、
派遣先企業の正社員は、業務時間中に健康診断を受けることが許されているのにも関わらず、派遣社員は無給であるというのは、今後法律違反になる可能性が高いです。
2020年4月以降(中小企業の場合2021年4月)健康診断を業務時間内に受けれる可能性がある条件は
・派遣元企業が派遣先均等・均衡方式を採用している
・派遣先企業の正社員は業務時間内に健康診断を受けている