田舎と都会、トータルコストは田舎のほうがかかる
土地の価格、家賃は断トツに田舎の方が安いのは確かです。
それは家を建てた場合の話で、賃貸用物件はそもそも数が少ないため地価の割には割高なイメージがあります(それでも都会よりとても安いです。)
田舎に住む場合、車はひとり1台持たないと生活に不便です。車の車両費や維持費は家計を圧迫します。
都内にいる人にとって車は贅沢品とされているため、車に対する税金はこれからも上がり続けるでしょう。
また、電気・水道・ガス公共料金は都会に比べて1.5倍以上になります。
特にガス料金は、プロパンガスしか対応していない地域も珍しくありません。そしてプロパンガスはおそろしく高いです。
店舗が少なく、価格競争がないため安売りしているものが少なく食材や日用品も高い傾向にあります。
元から田舎の人が生活できている理由は、先祖代々の土地を持っていて家を建てるのにお金がかからないこと、核家族が少ないので大人数で住んでいるためです。
田舎での就職、仕事がない給料安い
田舎で就職しようとした場合、給料は東京より月10万円は下がると考えておいたほうがいいです。
職業の選択肢は、製造業、医療関係、介護関係がほとんどです。大卒を募集している仕事はほとんどありません。
資格が必要ない事務職は月収12万円~の仕事が本当にあります。手取りにすると10万円をきります。
製造業の平均的な初任給は15万円です。
週休二日が当たり前になってきていますが、製造業の場合未だに隔週土曜日出勤の会社が多いです。
年間休日が100日を切っている会社もめずらしくありません。
その代わり、都会に比べて仕事が楽だったり、早く帰れる、休みがとりやすい傾向にあります。
台風など自然災害の際も出勤を強制するような会社は少ないです。
しかし、とても家族は養えない、一人暮らしも厳しい給料は考え物です。
子供の将来が狭まる
私の住んでいる地域では、進学可能な高校は3校しかありません。一番レベルの高い高校でも偏差値は50しかありません。
有名進学塾はもちろんありません。
大学・専門学校は地域に1校もありませんので、高校以上進学しようとすると必然的に地元をでることになります。
都会であれば、当たり前にできる将来の進路も、田舎では障害になるものがたくさんあります。
災害対応が遅い
近年、自然災害が多くなっています。
都会と田舎のどちらに住んでいても被災する可能性はありますが、支援の到着や復旧作業は断トツに都会の方がはやいと感じています。
田舎の場合、山間部や海の近くに村があることが多く、津波や土砂崩れの被害にあう可能性が高くなります。
実際に私の住んでいる地域で、大雨により土砂災害が発生したことがあります。
災害が発生した際に、警察や自治体との連携が取れておらず被害が拡大してしまいました。支援物資の到着も混乱により遅れました。
土砂災害により押し流されてしまった線路の復旧に3か月かかり、流されてしまった橋は1年以上たった今でも復旧作業が行われていません。理由は自治体の資金不足です。
都会であれば、数日のうちに復旧作業が開始されていると考えられます。
車が運転できなくなったら終わる
田舎の場合、電車やバスなどの公共の移動手段はほとんど機能していません。
移動手段は、車移動一択です。
高齢ドライバーが問題視されていますし、能力的にも死ぬまで車を運転することは難しいと思います。
今後は普及していく可能性はありますが、ネットスーパーなどの宅配サービスもあまり充実していません。
自分で車の運転ができなくなると生活の制限がでてきます。
田舎移住を楽しむには
都会とど田舎どちらにも住んでみて、田舎暮らしを充実できると思う人は
☑田舎でも都会基準の十分な収入を得られる人
☑一生遊んで暮らせる資金を持っている人
☑不便を楽しめる人
田舎に引っ越してスローライフというのはなかなか想像通りにはいかなさそうです。